2007年12月31日

今年最後の

何故かは判らないが、アジア杯以降少しずつサッカー熱が冷めていき、徐々にブログ更新が滞ってしまった。
しかし、サッカーニュースなどには毎日目を通していたし、試合があれば録画もしていた。仕事の関係で生でTVが見られなかった事が最大の要因だった事は間違いないが、日本代表があまり刺激的では無いと感じていたのかもしれない。

いや、刺激的では無いというよりも、順調すぎてつっこみ所があまり無いという方が正しかったか。

オシムが創ろうとしていた日本サッカーのスタンダードは、可能性を感じさせるものだった。
豊富な運動量をベースに、パス&ムーブを基本とした日本人にフィットしそうなサッカーだ。

フィニッシュの部分でまだまだ改善の余地があったが、おそらく解決策をオシムは持っていただろう。オシムの退任により最終形が一生見られないことが残念でならない。


日本代表はオシムから岡田に引き継がれた。しかし、岡田の志向するサッカーがサッカーの質においてオシムを越える可能性はかなり低いのではないだろうか。

オシムと岡田では世界を知る為の経験値が大きく異なる。オシムが目指すサッカーでは”リスクを恐れず攻撃する”という事が一つのポイントだったが、それも世界基準を知っているからこそ出来ることで、どこまでのリスクが可能かという基準が明確になっていて初めて指導できる部分でもある。

国内リーグでの優勝経験はあるものの、W杯3連敗という実績だけでは、到底オシムのレベルには届かないだろう。

選手のレベルを考えれば、W杯アジア予選は誰が監督になっても、勝つ確率の方が高いだろう。アジアのレベルは年々上がっている事は事実だが、確実に日本よりも強いといえる国はほとんどないと思う。

岡田監督でもW杯予選を通ることはそう難しくない様に感じる。全く戦術的な指導をしなくても本戦まで行けたジーコ時代を考えれば、オシムが作り上げた強固な土台と、リーグ優勝の経験だけでも十分戦えるのではないだろうか。

だが、その反面、岡田ジャパンが、W杯本戦で世界を驚かせる事は難しい様に思う。本当の意味で世界を経験していない監督なのだから、この部分で期待できないのは仕方がないことだろう。

微かな望みは、解説者時代に多くの海外サッカーに触れたことで新しい引き出しが増えている事だが、どうだろうか?


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posted by Ryon at 00:20| Comment(5) | TrackBack(0) | 日本代表2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月28日

これがベストの選択か? オシム後任岡田氏へ



脳梗塞で倒れたオシムの後任監督が岡田武史氏に一本化されたらしい。

2010年南アフリカW杯アジア3次予選が来年2月6日から始まることを考えれば、今後の方針、監督選びが急務であることは間違いないが、この選択はベストの選択だろうか?

基本的な考え方として、現在のオシム路線を継承しつつ、スムーズに日本の指揮が執れる人選ということで日本人監督でというのがあるのだろうが、オシムのサッカーと岡田氏の目指すサッカーの質はかなり違う様に自分には感じられる。

しかし、これからのスケジュールを考えた場合、何を重点に考えるかで監督選びが変わってくるのも事実だろう。

今後の日本代表を考えた場合に特に重要な要素は、

@W杯予選突破
AW杯本戦での好成績
B日本サッカーのレベルアップ

の3点ではないかと思うが、どの項目にプライオリティをおくかで選択肢は変わってくる。
また、オシムとの関係をどの程度重視するか(重視したいか)によっても変わってくるのではないだろうか。

今回の岡田氏への流れは、@のW杯予選突破を最優先した選択だろう。
@を実現するための要素としては、現在の日本に対する理解度の高さ、オシム路線を壊さない(スムーズな継承)、ある程度の統率力(カリスマ性)という所かと思うが、この条件を満たせる中でもっとも条件が合うのが岡田氏だったという事だろう。

この他の選択肢としては、現A代表コーチの大熊氏や五輪代表監督の反町氏の昇格というのも可能性としては有りだと思うが、カリスマ性が足りない事が問題となる。しかし予選突破後、本戦はオシムでと考えるのであればこちらの方がより良い選択に思える。


AのW杯本戦での好成績、Bの日本サッカーのレベルアップを最優先と考えた場合、岡田氏は適任とは思えない。

まだまだ日本は世界から後れをとっている事は事実であり、世界のトップクラスの国や指導者から学ぶべき事が沢山ある。岡田氏への流れはこの部分の進歩を遅らせてしまう要素になってしまうのではないだろうか。

外国人監督を迎えた場合の懸念材料は、ここまで積み上げたオシム路線が無になってしまう事への恐れだろうが、オシムがやろうとしていたサッカーは決して世界のスタンダーからはずれたものではなく、むしろ、現在の欧州サッカーのスタンダードに近いものだろう。そう考えれば、オシムの築いた基礎の上に、素晴らしいサッカーを構築できる監督は沢山いると思うのだ。

基礎を築いたオシムが、その上にどんな家を建てたかったは判らない。
しかし、オシムといっしょに作業をしていた弟子達がそれを想像しながら家を建てるのが良いか?、その弟子達の意見を聞きながら日本の名匠が家を建てるのが良いか?、それとも世界的な名匠に自由に家を建ててもらうのがよいか?

私は見慣れた日本的な家よりは、見たこともない世界の名匠の家を見ることが今後の日本の為になると思うのだが。


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2007年11月22日

理想より現実を選んだ日 日本0−0サウジ



反町監督率いる若き日本代表が、ついに4大会連続となる五輪出場を決めた。

サポーターや関係者からは、常に『(オシムが掲げた)人もボールも動くサッカー』という理想のサッカーを要求され、勝利という結果を残していても、その内容が良くないという批判を浴び続けた反町ジャパンだが、最後は理想よりも現実を重視した戦いで結果を手繰り寄せた。

4日前のベトナム戦では、4−4−2というシステムを採用し、より理想に近いサッカーを展開したが、ホームのサウジ戦では3−5−2にシステムを変更した。

この変更は自分たちの良さを出すことよりも、相手の良さを消す事を優先した為の対応だろう。

強力な2トップを持つ相手に対して、2ストッパー+カバーの3バックでリスクを最小限にし、各選手もそれぞれのクラブと同じような役割・ポジションでリスクを減らした形だ。

引き分けでも五輪出場権が得られるのだから、この選択肢は間違いではないだろう。

ゲームの方はかなり危ない場面もあったが、全体的に見れば手堅いものだった。点数を取れそうな場面も何度かあったが、相手との力関係を考えれば容易に点が奪えるものでは無かった。

残り数分を残した場面での時間の使い方では、このチームの成長ぶりも見て取れた。チーム全体として引き分けを狙うという意思統一がされており、現実的な選択が出来る大人のチームになったと感じられた瞬間だった。


このチームが劇的に変化したのはU20世代の台頭と融合によるものだ。特にこのゲームのMVPとなった柏木の存在は非常に大きかった。

元々、本田・家長・水野など技術的に高いスキルをもつ選手が多いチームだったが、どこかクールで淡泊なイメージで、メンタル的な強さが感じられなかった。しかし、そこに、U20世界大会を経験した悪ガキ世代、柏木・森島・安田・内田などが加わった事でチームのムードは劇的に変化していった様に思う。

ムードという意味では、ガンバの安田の存在が特に大きかったのではないかと思うが、戦術的・技術的な部分では、中盤に動けるファンタジスタ柏木が加わった事でチームがスケールアップした。

日本というチームは、いつの世代も必ず日本を代表するような司令塔タイプのゲームメーカーが生まれてきた。しかし、U23世代のチームには優れたサイドアタッカーはいたが、司令塔タイプが不足していた。

現代サッカーでは優れた司令塔よりも優れたサイドアタッカーの方が重要だと言われているが、日本という国に限ってみれば、やはり司令塔タイプの選手の質でチーム力が劇的に変わる事も事実であり、この部分が足りないピースだったと思うのだ。

そう言う意味で柏木の加入は非常に重要な意味があったと思うのだ。

正直いって、純粋な力関係を考えれば五輪出場はそう難しいものでは無いと自分は思っていた。しかし、持っている力を出し切るという事こそが、とても難しいことなのだと、この戦いを見ながら感じた。

ここからは、アジアモードから世界モードに切り替えていかなければならないが、より多くの試合をこなすことが2010年W杯に繋がっていくだけに、今まで以上に結果にこだわってやってもらいたい。

(でも、できれば何試合かは美しいゲームも見たいです・・)


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2007年11月16日

2007年10月26日

レッズACL決勝へ



浦和レッズが城南一和をPKで破り、ACLの決勝へ進出した。

アウェーの城南一和戦で引き分けながらも2点を取っていたことで、ホームゲームでは0−0や1−1の引き分けでも良い。

守備の良い浦和だけに、このミッションはさほど難しくないのではないか、そんな軽い気持ちでいたのだが、ゲーム序盤に先制点を取った事で、その確率は限りなく100%に近づいた様に感じていた。

しかし、終わってみればPKでの辛勝という厳しいゲームで、アジアの頂点に立つのは容易なことではないのだと思い知らされた。

ゲームを難しくした最大の要因は選手の疲労ではないかと思うのだが、多くの代表選手を抱え、リーグでも優勝を争いながらのアジアでの戦いは我々の想像を遙かに超える難しさなのだろう。

決勝まで来たと行っても、レッズを取り巻く状況はさほど変わらない。これから先は気力と運の要素も重要になってくるだろう。

日本のクラブチームがクラブワールドカップで活躍する所がなんとしても見たい!、世界に誇れるレッズサポーターの姿と共に。



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2007年10月19日

五輪代表ドーハで敗れる(日本1−2カタール)



結果が出ていても、内容が悪いと言われ続けていた五輪代表だったが、このゲームでは、立ち上がりから積極的にプレーしカタールよりも優れたチームであることを印象づけた。

FW李を1トップとした4−2−3−1システムは、柏木を中心とした中盤が非常にうまくパスを繋ぎゲームを支配した。

カタールの繰り出すロングボール、カウンターにもDF陣はうまく対応しており、内容という面では合格点を与えられるゲームになったのではないだろうか。

1トップというシステムである事を考えれば、攻撃時には両サイドの選手のうちどちらか一人はよりFW的な仕事をするべきだったとは思うが、本田、水野、家長という選手の特徴を考えれば少し難しい仕事だったかもしれない。

日本の得点も失点もセットプレー絡みのものだったが、この点については現代サッカーの傾向から考えれば予想の範囲内だろう。

FWがシュートまで行けるようなチャンスはあまりなかったが、中盤の選手がシュートまでいけるタイミングは何度かあったので、その当たりの精度がもう少し高ければ追加点はとれたのではないだろうか。

最悪でも引き分けが必要というゲームだったが、最後はDFのハンドによるPK献上という残念な結果となってしまった。

しかし、このハンドは不運の一言で済ませて良いのかは疑問だ。

このゲームの中だけでもFW森島がハンドでカードをもらい次戦は出場停止となっている。最近のA代表の試合でも闘莉王がハンドでPKを与えたシーンは記憶に新しい。

オシム以前の代表で、ハンドでピンチになったというシーンはほとんど記憶に無いのだがこれは偶然なのだろうか?

最近、選手が胸トラップをする際に腕を前につきだしてトラップするシーンがよく見られる。たしかU20ワールドカップでも同様の動作からのシュートがハンドで無効になっていた。このトラップなら胸+肩でボールコントロールが容易になるのだろうが、タイミングが悪ければハンドを取られるし、実際には正当なトラップであってもハンドに見える可能性は高い。

これらのプレーには相手や審判を欺こうという意識は無いのだろうか?。ボクシング亀田問題が盛り上がっている最中なだけに、フェアプレーの精神が薄い事への罰が今回の敗戦に繋がっているのではないかという気持ちになってしまった。

五輪への道は簡単ではない。


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2007年10月08日

結果と内容

■結果か内容か?

1ヶ月ブログの更新をサボっている間にも、日本のサッカー界にとっては重要な試合が何試合か行われた。

A代表の欧州遠征や五輪代表の最終予選、女子W杯やACLでの浦和の健闘など、概ね良い結果や内容が残せたと感じているサッカーファンは多いのではないだろうか。

しかしながら、様々なメディアの情報を見るとオシム監督と反町監督の評価が最近徐々に下がってきている様に感じられる。

その理由は”結果が良くないオシムジャパン”と”内容が良くない反町ジャパン”という正反対の要素であることが興味深い。

A代表と五輪代表の現在地を確認すると、2010年のW杯の為のチーム作りをしているオシム監督には”結果よりも内容”が重要であるし、北京五輪出場が義務づけられる反町監督にとっては”内容よりも結果”が重要だと私は思う。しかし、結果も内容も良くなければ世論は許してくれない様だ。

そもそも”結果と内容を分けて考えることが違う”と言う人もいるのかもしれないが、私としては”結果が出ないと分かっていても内容を重視しなければいけない時期”や、”内容は期待できないが結果は残さなければいけないという時”も存在すると思うので、現在のように”結果と内容”の両方を求め続ける事だけが正しいとは思えない。

もちろん、高いレベルでやるためには両方を追い求めるというやり方もあると思うのでその考え方も否定はしないが、どんなやり方にも長所・短所は同時に存在すると言うことだ。

必要以上のバッシングにならないように、悪い部分だけではなく良い部分も同時に評価しなければいけないと感じている。


■反町ジャパンの憂鬱

ここまでほとんど負け無しで戦い続けている五輪代表・反町監督だが、メディアの評価は著しく低いように感じる。

まあ、戦っている相手がアジアという事なので、結果だけではなく内容でも圧倒してもらいたいという願望があるのだろうが、親善試合ではなく五輪出場がかかる試合という事を考えれば、まずは負けないことが最優先だろう。

しかし、このチームの難しいところは結果を追いながらも、同時に”何人をA代表に送り込めるか?”という”内容に関わる部分”も同時に求められているところだ。

この”A代表への貢献・適応”の部分が足かせになっている為にどこか中途半端なチームになっているのではないだろうか。

五輪代表がモデルとしているのは間違いなくA代表だと思うが、即A代表に加われる選手を育てるためには五輪代表も同じコンセプトでチーム作りをする必要があるし、そうなると監督の個性は出しにくい状況になる。

それでも、ある程度内容が評価されているA代表がモデルであれば良いチームが出来そうなものであるが、実際にはそうなっていないのが現状だ。

ではなぜそうならないのか?

そこには、A代表と五輪代表が現在求めているものが違うという事情が関係していると思われる。

五輪代表がモデルにしているA代表の現在地は2010年W杯への下地作りのようなもので、現状完成形は提示されていない。
”走れる・ボールも人も動く”というコンセプトはあるが、おそらくこれだけが完成形ではないだろう。それは欧州遠征前に大久保を、欧州遠征では松井という今までは積極的に排除してきた個の力をベースとする選手を試したことからも明白だ。

つまり、途中経過のチームをモデルとしながら、その中途半端な状態のチームで五輪出場を目指すという作業自体が非常に困難な作業であるという事実だ。

同じような立場で戦ったU20代表も、コンセプトは共通だが、A代表への選手の供給という役割が五輪代表よりも重要ではないので監督の個性がより出しやすいという部分で結果・内容のあるチームになったのではないだろうか。

結果が出ても最終的にW杯で惨敗したジーコジャパンの反省から、反町ジャパンへの風当たりが強くなっているのも理解できるが、少々気の毒だなと感じる部分もある。

今後の五輪代表に一番期待するのはやはり結果という事になるが、この理不尽な状況をねじ伏せるようなたくましさが出てくる事にも期待したい。


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2007年09月02日

アジアカップは正しかったか?

number 686号に載っているDF中澤祐二のインタビュー記事を読んでいて、先日のアジアカップでの日本代表の参加姿勢が本当に正しかったのかについて、少し考えさせられた。

最終的に4位に終わったアジアカップだったが、私としては結果よりも内容という考え方を支持した事もあり、あの結果についてはあまり悲観してはいなかった。むしろ、ボール支配率で圧倒し常に主導権を握ることができた部分において、チームのベースとなる部分の完成度は順調に上がってきていると感じていた。

闘莉王のいないDF陣とフィニッシュの精度についてはかなり問題があったが、その点についてはある程度予想できた事なので、その部分がその後のカメルーン戦である程度修正できている事で、ここまでの強化プランも、これからのプランも計画通りに進んでいると感じられる。

アジアカップまででやりたかった事は、例えばケーキに例えるとスポンジ部分をどれだけおいしくできるか、そのスポンジ部分の味だけで他国のケーキにどこまで迫れるか?という事を試したのだろう。

しかし、闘莉王という良い素材を事前に欠き(これはスポンジ部分の重要な素材だ)、クリーム(どのような攻撃を仕掛けるか?)をどのような味にするかを決めずに、高原という今、日本でもっともおいしいイチゴの味に頼った戦い方は、絶対に勝つという強い意志を持ったものでは無かった。

話が横にそれてしまったが、中澤祐二はアジアカップでの優勝を心から望んでいた。そしてコンフェデでの真剣勝負を望んでいた。

アジアカップでの日本代表の戦い方や、ここまでの方向性にはある程度満足しているようだが、頭では納得しているが気持ちの面での割り切れ無さが感じられた。

チーム内の雰囲気が大人しく、黙々とこなしているという印象。経験のある選手が盛り上げようとしてもチーム全体が盛り上がらないジレンマ。ロジックを重視するオシムサッカーではあまり重要視されていない様に感じられる気持ちの面でのチームの一体感の無さがどうしても引っかかっているようだった。

現在の日本代表メンバーにはアテネ世代がかなりの数含まれている。阿部・駒野・鈴木・闘莉王・今野・・・彼等はアジアで優勝するという経験をしていない。五輪本戦出場はしているが、そこでも満足できる結果を残していない。駒野はW杯にも出場したがそこでも満足できる結果は残せていない。

中澤祐二が語る、大人しいメンバーが誰なのかは判らないが、ロジックだけではなく、気持ちが勝負を決める事があるという事を経験で知っている選手達はきっとこれからも声を出して行くのだろう。

このnumberで鈴木啓太は「負けた試合から得るものは大きい」と言った。しかし彼等には勝った経験が無いのだという事を忘れないで欲しい。中澤祐二の言葉からは「優勝から得られるものもまた大きい」のだという事を感じてほしい。

正しい答えなど無いのだろうが、勝者のメンタリティを身につけさせるために、がむしゃらに勝ちに行くという選択肢もありだったのかもしれないと今は感じている。


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2007年08月15日

カメルーン戦メンバー発表は12名

8月22日に開催されるA代表vsカメルーン戦(大分・九州石油ドーム)の日本代表メンバーが発表された。

今回選出されたのは以下の12人で、それ以外のメンバーは今週のJリーグ終了後に発表になるらしい。

▽GK 川口能活(磐田)楢崎正剛(名古屋)

▽DF 中沢佑二(横浜)加地亮(G大阪)闘莉王(浦和)駒野友一(広島)

▽MF 橋本英郎(G大阪)遠藤保仁(G大阪)中村憲剛(川崎F)鈴木啓太(浦和)阿部勇樹(浦和)今野泰幸(東京)


アジアカップ終了後、何人かのメンバーが入れ替わるのではないかという予想があったが、今回発表のメンバーでは橋本以外はおなじみのメンバーとなり、これらの選手への信頼の厚さが感じられる。

選ばれているメンバーを大雑把に分けると”ポリバレントな選手”・”換えのきかない選手”の2種類のようだが、基本的に守備面で計算が出来る選手ばかりが選ばれている。

ポリバレントな選手の代表格はDF/MFをこなす阿部・今野だが遠藤・中村(憲)もMFであれば守備的/攻撃的どちらも出きる選手だ。
SBの駒野も左右どちらでも対応出来るという点でポリバレントといえる

換えのきかない選手としてはCBの中澤・闘莉王、守備的MFの鈴木の3人とSBの加地という事になるだろう。

今回発表のメンバーにはFWが一人も選ばれていないが、高原以外に信頼できるFWがいないという事なのだろう。

今まではチームプレーや守備での貢献などが重要な選択基準になっていた日本代表FW陣だが、決定力不足により4位に終わったアジアカップで、個人技で打開できるFWの重要性がクローズアップされ、新たな戦力発掘が急務となっている。

注目は浦和の田中(達)や神戸の大久保などドリブルで切り崩せるタイプが選ばれるかというところだが、新しい日本代表には必要な要素だろう。

ベースはすでに出来ている。あとは世界と戦うための更なる武器を手に入れたいところだ。

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2007年07月29日

積み上げたものと壊すべきもの 日本0(5PK6)0韓国



前日の30時間にも及ぶ移動のせいだろうか、それとも優勝を逃した脱力感からだろうか。宿敵韓国との3位決定戦はどこかフレンドリーマッチの様な雰囲気のゲームだった。

3位になれば、次回アジアカップ予選免除の資格が得られるという事だったが確かなモチベーションとはならなかった。

控え選手を使うのではないかという話もあったが、スターティングメンバーは、アジアカップ初戦のカタール戦とほぼ同じメンバーとなる4−2−3−1でスタートした。

このシステム・メンバー構成が意味するものが何なのか?ここまで戦ってきた主力メンバーへのリスペクトか、それとも今後の為の選手の見極め最終試験か?

ゲーム自体は、韓国が一人退場になった関係もあり、日本が圧倒的にボールを支配した。ここまでの他国との戦いでも同様の形は多く見られたが、その要因としてカウンター主体の対戦国が自陣に引いていた結果、日本はボールを回せた(回させられた)という事情がある。しかし、今回の対戦国である韓国は、一人少ないにも関わらず果敢に攻めていた。

日本の攻撃パターンの多くは、中盤でボールを動かしながらサイドに進出するSBにボールを集め、そこからのクロスから得点を狙うという形だった。この攻撃がチーム戦術として意図していたものなのかは判らないが、SBからのクロスの精度に問題があり、決定的なチャンスはあまり作れなかったように感じられた。

ゲーム終了後、加地は”疲れではなく選手の技術の問題”というコメントを残していたが、これは特に加地自身に当てはまるものではないだろうか。

左SBを努めた駒野も非常に多くの攻撃に絡み、多くのチャンスを作り出していたが、加地同様、クロスの精度に難があった。

大会得点王を狙う高原も、明らかに精細を欠いていた。圧倒的な存在感も大会が進むごとに薄れており、このゲームでは1トップというシステムのせいでもあるが、得点のにおいはしなかった。

チーム全体に停滞したムードがあり、ゲームの時間経過と共に消化試合の雰囲気に支配された感じがする。

途中交代で入った羽生は、ここまでの試合でも惜しい形を何度も作ってきたが決められないというジレンマがあり、このゲームでも自分なりに全力を出していたが、結果は出なかった。

最終的にはPKという形になったが、ここでもオーストラリア戦の様な緊張感は感じられず、GK川口からも鬼気迫るような気迫は感じられなかった。そういう意味では非常にリラックスしたムードがあり、PKを蹴った選手達は落ち着いたキックで成功を積み重ねていった。

ただ一人、羽生だけが他の選手とは違う思いでキックしていたが、得てしてそういう場面でPKは失敗してしまうものだ。

日本は韓国に敗れ、4位で大会を終了した。

オシムのコメントでは、日本は良いサッカーをしたという事になるらしい。私も大会全般を通してみても、日本が一番面白くて攻撃的なサッカーを展開していたと思う。最終結果の4位もこれがW杯予選であれば、W杯出場権獲得に値するので文句がでるようなものではないと思う。

しかし、なにか物足りない事も事実だ。

ここまで積み上げてきたものがあり、ある程度の結果もみえた。しかし、ここでもう一度壊さなければならない部分も見えてきた。

世界大会で結果を残したU20代表、その世代を吸収して進化していくU23代表、その先に新たなA代表の姿が見えてくる。

日本代表の更なる進化は別のところですでに始まっている。


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2007年07月23日

日本には川口がいる! 日本1(4PK3)1豪州



『私が「満足してはいけない」と言っているのは、それ以上進歩しないことになってしまうから、監督として満足してはいけないと申し上げた。しかし、本心とは別に、ここで「満足した」と申し上げようか? この会見を終わらせるためにはそうした方がいいかな(笑)。あるいは、私が(「満足した」と)言ったと記事を書いても構わない。』
【オーストラリア戦後 オシム談】

常に現状に満足しないオシム監督にしては珍しく選手に対する労い・感謝の気持ちに溢れるコメントだ。それほどこのオーストラリア戦での勝利が意味のあるものだったという事なのだろう。

環境などの外的要因を除いて考えれば、メンバーの経験や質において、現状でオーストラリアがアジア最強のチームの一つであることは疑いようのない事実だ。

実際日本は、W杯でこのオーストラリアに惨敗しているし、オシムの言い分が正しいとすれば、当時の日本代表はオーストラリアに確実に勝てるようなチームではなく、絶対勝てると思ってみていた人は期待しすぎていたという事になるらしい。

私もオーストラリアの実力は日本と互角か若干日本が上ではないかと思ってみていたので、当然あの敗戦にショックを受けたし、監督の経験不足を差し引いて考えても、中村の不調、中田とチームメイトの軋轢が無ければ(運が悪くなければ・・)勝てたはずのゲームだと信じていた。

しかし、この考え方は”コンディションが最高の状態ならば”という希望的な要素が多分に含まれている時点で正確な分析ではなく、オシムが言うところの”期待しすぎ”の状態だったという事なのだろう。

今回のアジアカップでの対戦においても、オシムの分析は変わらない。

『最も困難な試合だと思っている。アジアカップ全体の状況を客観的に見て、日本が対戦する可能性のある相手の中でも、最も困難な相手だ。』
【オーストラリア戦前日 オシム談】


しかし、W杯の教訓がありながら、私はまたしても日本有利と考えていた。その理由として、アジアの高温多湿の環境にオーストラリアは適応できていないのではないか?という点。移動によるコンディション調整の難しさ。そしてグループリーグでの両チームの内容の差だ。

アジアカップで勝利すれば、W杯での惨敗が帳消しになるとは思えないが、日本有利と思われる条件が多数ある今回の戦いでは、ハッキリとした差を感じさせる戦いを期待していた。

しかし、またしてもオシムの言葉は正しかった。

私が日本有利と考えた試合は、90分では決着が着かず(1−1)、PKまでもつれ込んでしまった。

日本は今回もセットプレーからの失点を喫してしまい、成長がないと感じさせる部分もあったが、しかし、高原という絶対的なエースの存在により、このゲームを振り出しに戻す事に成功した。
このアジアという枠の中では、オーストラリアと日本は互角なのだと言う事をまずは証明した。

同点のまま延長戦を終え、PK戦になった時点で勝敗は運に委ねられたとオーストラリアは思っていただろう。しかし、日本のGKが川口である以上、日本の選手達は勝利をイメージ出来たのではないだろうか。

ここまで何度と無く日本のピンチを救ってきた守護神は、ここでもその力を惜しげもなく見せつけた。

最後に勝利を引き寄せたのは、前回のアジアカップで奇跡的なセーブを連発しチームを優勝に導いた、そしてW杯オーストラリア戦で致命的なミスにより同点ゴールを許し悔しい思いをしたGK川口だった。

日本には川口がいる。アジアにおいてこれは素晴らしいアドバンテージだ。


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2007年07月16日

決勝トーナメントへ 日本4−1ベトナム



アジア・カップを戦う日本代表は、1次リーグB組最終戦でベトナムに4−1で勝利し、B組1位でベスト8進出を決めた。

予想外(というとオシムは怒るかもしれないが)の引き分けで始まった1次リーグも、終わってみれば2勝1分け、グループ1位という大方の予想通りの結果で終わった。

個々の技術やチームの完成度ではやはり日本が頭一つ抜けている印象だったが、一番の強敵はやはり気候だった。

ただ、気候に関しては日本だけが不利というわけではないので、試合結果を覆すほどの影響は今のところ無い。だが、日本が目指している”人もボールも動くサッカー”を長い時間行うのはほぼ不可能な状況なので、ここでは美しいサッカーよりも、より確実で現実的なサッカーを選択しているという事が良くわかる。

ここまでのゲーム内容をみると、ジーコ時代の財産が生きている様に感じられる。ボールポゼッションを高め、チャンスを待ち、そしてタイミング良く攻撃する。これが、前回のアジアカップを戦い抜いた際の経験なのだろう。

この効率サッカーに、オシム以降に身につけたダイレクトパスでワイドにスピーディに攻める攻撃が加わったのが2007年アジアカップバージョンの日本代表だ。

得点力はジーコ時代より確実に上がっていると思う。

全体的に見ればうまくいっている様に見える日本代表だが、失点を0に出来ないところがマイナス点だろうか。

このチームの中では比較的経験の浅い選手に、簡単なミスや集中力の欠如が若干見られるのが不安材料ではある。

これから先の戦いでは、ミスをしたチームから脱落していく事になるだろう。暑くて大変だと思うが、まずは集中力を切らさない事が大切だ。

アジアの戦いではサッカーの質を向上させる事は無いかもしれないが、精神力は確実に上げてくれそうだ。精神力が世界で勝つためにどの程度必要なのかは計りかねるが、少なくてもW杯予選を勝つための絶対条件だと思う。

オシムジャパンは間違いなく成長している。


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2007年07月14日

仕方がないと思うべきか・・ 日本3−1UAE



アジアカップ第2戦となる日本対UAE戦が行われ、日本は3−1で勝利した。その結果日本はグループBの首位に立った。


得点を見ればまずまずの結果なのだが、何かモヤモヤした気分にさせられるゲームだった。

日本は序盤からボールを支配し、ほとんどUAEにゲームをさせなかった。ゲームプランとしては、日本がボールを動かして、相手を走らせて消耗させるという感じだと思うのだが、かなりうまくいっていた。

日本の技術は相手を確実に上回っており、安心して見ていられた。また、チャンスとみればダイレクトにパスを繋ぎ、相手守備陣を脅かしていたし、全体的なモチベーションもかなり高い様に見えた。

このゲームで特に目立ったのはマンオブザマッチに選ばれた遠藤の攻撃的な姿勢と、高原の確かな技術だ。

2点を取った高原は別格の存在感を見せた。ゴール前での落ち着きは今までのどの日本人FWよりも優れており、高原に変わる存在が無いとさえ思わせるものだ。

そして、遠藤は今までのバランサー的な役回りから、シュートも打てる攻撃的MFという選手に変わっていた。

前回のカタール戦では、4−2−3−1の3に配置された遠藤・中村(俊)の攻撃的姿勢が足りない事が、効果的な攻撃の形が出来ない要因のひとつだと思っていたので、今回の遠藤の意識の変化は喜ばしい事だと感じる。
もう少し中村(俊)もペナルティエリアに入っていくような攻撃が出来れば良いのだが、今回は2トップだったので、後ろからゲームを組み立てるような役回りを選んだのかもしれない。

前半だけを見れば、かなり良いサッカーだったと言えるのだが、後半が悪すぎた。一人少ない相手に得点を許してしまい、日本は追加点を奪えなかった。

あの高温多湿の環境では、3点差を守るサッカーでも良かったとは思うが、追加点が取れないのであればせめて守って3−0で終わるべきだった。3−0が3−1に変わっても大きな違いは無いのかもしれないが、もう少しがむしゃらにプレーしていたらこんな失点は無かったのではないだろうか。

ケガをしない様にとか、次の試合のために体力を温存するだとか理由は沢山あるのだろうが、相手が一人少ないあの状況であれば、集中してプレーするだけでもその全てを達成する事が出来たのではないだろうか。

U20の直向きな、全力で戦うサッカーを見た直後だけに、A代表のサッカーが不満に感じられる。しかし、アジアの戦いではこれも仕方がない事なのだろうか?


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posted by Ryon at 22:33| Comment(2) | TrackBack(1) | 日本代表2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月13日

サッカーの美しさを教えてくれたU20日本代表



彼らの最後のゲームが終わった。
決勝トーナメント1回戦、強豪チェコを相手に一時は2対0とリードしながらも、最後はPK戦で敗れ、日本はベスト16でカナダの地を去ることとなった。

勝っていてもおかしくない試合だった。しかし勝つことは出来なかった。その差はいったい何だったのか?

私は、サッカーにおける両国の歴史の差なのではないかと感じている。

選手個人の経験の差というよりも、それぞれの国の代表が戦ってきた歴史の積み重ねにより、チェコは2点負けている状況をひっくり返せるだけの経験をたくさん積んできているのではないかと感じたのだ。

後半30分まで日本が2点リードしていたのは決して偶然ではない。日本は確かにチェコよりも良いサッカーをしていた。日本のスピードはチェコよりも速く、技術もアイデアもよかった、運動量も豊富で相手に自由を与えなかった。しかし、チェコは最後まで落ち着いていたし、”日本に追いつける”というイメージを持ち続けていた様に見えた。

チェコが最後に拠り所としたのは、日本人との体格の差だったかもしれない。しかし、日本はその体格差に勝つための武器を持っており、途中までは確かにその武器で相手を押さえていた。では、なぜ最後まで押さえきれなかったのか?。
チェコは自分たちの武器の生かし方、使いどころ、威力を良く理解して使いこなしていたからだ。この辺りがチェコという国が長い歴史の中で蓄積してきた経験なのだろう。

今回のPKによる2点献上や、A代表アジアカップカタール戦での得点に繋がったファールなど、こういう苦い経験を積み重ねて初めて日本代表の経験となり蓄積され歴史となっていくのではないだろうか。

戦術論花ざかりの現在、少しばかりロマンティックな話を書いてしまい、読んだ人には呆れられているかもしれないが、どうしても戦術や技術というリアルな差で負けたとは言いたくないほど、このチームのサッカーは美しかったし、また選手一人一人の直向きさや、みんなを思いやる気持ちにはサッカーを越えた美しさがあった。

最後に泣きながらスタンドに挨拶をしている彼ら。客席からスタンディングオベーションで迎えてくれた現地の人達。そして、美しいカナダの夕暮れの風景。

勝利だけがサッカーの美しさではないと、あらためて感じられた瞬間だった。


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posted by Ryon at 22:29| Comment(4) | TrackBack(3) | 日本代表2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月09日

W杯予選の糧に 日本1−1カタール



■アジアカップ開幕

インドネシア、マレーシア、タイ、ベトナムの東南アジア4カ国共同開催によるアジアカップ2007が始まった。

オシム監督になって初めての真剣勝負の場であり、日本にとっては3連覇のかかる大事な大会である。

オシムジャパンの実力がどの程度なのか?他国の実力はどうなのか?
それらを計るには都合の良い大会だ。

私は、結果より内容を重視するべき、と以前書いたが、しかし日本が優勝できる可能性が無いとは思っていない。
当然他国との力関係により、結果は変わってくるものだが、他の強国より力が劣るという事はないのではないか?と感じていた。

こんな事を言うと、ドイツW杯前のジーコジャパンに対して楽観的な事を言っていた頃を思い出し、恥ずかしくもなるのだが、それでもこれまでの日本代表の経過から、他国より強化が遅れているとは感じられないのだ。

しかし、この大会では気候やピッチコンディションなどもかなり重要な要素だと思われ、直前までJリーグを戦っていた選手が多い日本にとってはコンディション的に厳しい大会になる事は間違いない。


■他国の状態は?

日本対カタールの前日に行われた、UAE対ベトナムのゲームを少しだけ見た。

この2チームは予選リーグで日本と同組みになっており、日本が倒すべきチームである。
私は、カタール・UAE・ベトナムの中で特にUAEに注目していた。その理由は監督が2002年W杯でセネガルを率いていたあのブルーノ・メツだからである。

あの時のセネガルの印象は今でも強烈に残っており。忘れることが出来ない。

しかし、UAE対ベトナムの勝者はこのグループで最弱だと思われていたベトナムだった。

UAEはコンディションが良くないのか、あまり運動量のないチームだった。それに引き替え、ベトナムは非常に良く動くチームでなかなか良いチームだと感じた。

運動量で上回るベトナムがUAEに勝った事は、日本にとってはポジティブな事だろう。

また、スポーツニュースで少し見ただけだが、オーストラリアがオマーンに苦戦していた(結果は1−1引き分け)。これは高温多湿の環境にうまく対応できていないからではないかと思うのだが、そういう意味でオーストラリアも絶対的な存在では無いという事だろう。


■経験不足を露呈

さて、カタールと戦った日本代表だが、結果は1−1の引き分けだった。

前半はスタミナを温存する為なのか、あまり運動量が無くボールは動くが人が動かない省エネサッカーだった。

芝生が長めのようで、あまりボールが走らない様だったが、それにしてもスピード感の無い低調な内容だった。

しかし、後半にはいると状況は一変し日本が圧倒的にボールを支配した。パスもワンタッチで繋がる様になり、人の動きも活発で連動性の高いものに変わっていた。

日本の技術はカタール・UAE・ベトナムよりも一段高いと確信したが、しかし高原のゴールでリードした後、ゲーム終了間際の阿部のファールからのFKによりカタールに得点を許し、結果1−1の引き分けという結果になった。

ゲーム終了間際、羽生が打ったシュートが入っていれば逆転だったが、残念ながら決めることが出来なかった。かなり決定的なシーンだっただけに非常に悔やまれるシーンだった。


全体的にみれば、非常に日本らしい攻撃が随所に出た好ゲームだった。しかし、阿部のファールのシーン、FKの壁の作り方、羽生のシュートシーンなど、落ち着いて対処すれば、今回のような結果にはならなかったのではないかという気がする。

このワンプレーだけで責めるのは酷ではあるが、オシムチルドレンと呼ばれる阿部・羽生の国際経験の不足が今回の結果の要因の一つであると 感じた。

幸い敗戦という最悪の結果は免れたので、この経験を今後の糧にしていってもらいたい。W杯予選ではもっと過酷な状況が待っているはずだから。



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posted by Ryon at 23:52| Comment(7) | TrackBack(3) | 日本代表2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月06日

新黄金世代伝説の始まりか? 日本1−0コスタリカ



U20日本代表はコスタリカを1−0で破り、U20W杯の決勝トーナメント進出が決定した。

コスタリカは前回のスコットランドと比べると、スピード、個人技に優れ日本にとって決して楽な相手ではなかった。しかも、比較的引いて守る、ディフェンスの堅いチームでもあった。

日本は序盤からある程度ボールを持てるものの、ゴール前の堅い守備を崩すには至らず、決定的なチャンスは多く作れなかった。

コスタリカも左サイドを中心に日本を崩そうとしていたが、日本の中盤選手の素早いプレッシングと、全員の労を惜しまない守備でコスタリカに対し決定的なシーンを与えなかった。

ゲームが動いたのは後半20分頃だった。後半に入っても運動量の落ちなかった日本は、右サイドの田中から、中央の森島、左サイドの梅崎と繋ぎ、梅崎からの速い低いクロスをゴール前に走り込んできた田中が決めて先制した。

このゴールには攻撃陣のイメージの共有が感じられ、チームとしての一体感を感じさせるものだった。

その後は、コスタリカの猛攻をなんとか凌ぎ、決勝トーナメントへの切符を手に入れた。

しかし、なんとも頼もしい選手達である。技術も運動量もあるし、守備の意識も攻撃の意識も高いレベルで持っている。
チームワークも良くしたたかさもある。今のところ文句のつけようがない出来だ。

次のナイジェリア戦はどちらも決勝トーナメント進出決定後のゲームなだけに心理的にちょっと難しいゲームになるかもしれないが、ここで気持ちを切らさずに今まで通りやってもらいたい。

勢いに乗って行けるとこまで行って、最後は黄金世代を越えるところを是非見せてほしい。


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posted by Ryon at 00:17| Comment(3) | TrackBack(0) | 日本代表2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月02日

日本らしさを感じさせたU20日本代表 日本3−1スコットランド


U20W杯、日本代表は初戦のスコットランド戦を3−1で勝利した。

非常に良い試合で、圧勝とも呼べるような試合内容だったが、自分達の良さを前面に出すその戦い方は、相手との相性が良かったことで、さらに際立って見えた。

スコットランドは欧州2位でこの大会に参加してきた強豪という事だったが、高さ以外では際立った特徴のないチームだった。

日本代表の最大の特徴は、アジリティと運動量だと思うが、スコットランドは日本の特徴を消すことが出来ず、序盤から終始日本ペースでゲームは進んでいった。

日本は人もボールも動くムービングサッカーを展開していたが、どの選手も自分の特徴を理解し、それぞれの武器を使いながらチーム全体の活性化に貢献していた。
また、常に落ち着いた状態でゲームをコントロールできた要因として、個々の選手の経験値の高さが上げられる。これは、普段戦っているJリーグでの経験の事だが、チームの主力として戦っている選手も多いこのチームでは当たり前の事なのかもしれない。

このゲームで特に目に付いたのは、FW森島、MF柏木が相手選手を背負いながらボールキープやポスト役を難なくこなしているシーンで、フィジカルでは圧倒的に負けているはずの彼らが、体や手をうまく使いながらその難しい役割を見事にこなしていたところに彼らの経験値の高さ・潜在能力の高さが見て取れた。

また、1対1のシーンで勝負を仕掛けるシーンも多く、梅崎などはそのドリブル技術を最大限に発揮できていた。

初戦の入り方としてはこれ以上ないという出来だったが、今後の対戦相手はまた異なるタイプのチームであるだけに安心は出来ない。

コスタリカもナイジェリアも日本のアジリティに付いてこれないようなチームでは無いような気がする。特にアフリカ勢の身体能力は驚異である為、スコットランド戦以上に組織的な守備を意識する必要がありそうだ。

グループリーグの目標が1勝1分1敗だとすれば、スコットランド戦の勝ち点3により、かなり近づいたと言えるが、次のコスタリカ戦でもまずは勝利を目指してやってもらいたい。しかし、ゲームの流れによっては引き分けを考える必要もあるかもしれない。

このチームは、ゴール後のパフォーマンスに見られるような明るい雰囲気や団結力を感じさせるチームではあるが、その反面、ゲーム終盤にみせたような”コーナーフラッグ付近で時間を使うプレー”などのようなしたたかさも合わせ持っており、年齢以上に落ち着きも感じさせる。
もう少し多くの試合を見てみたいと思わせるチームである。


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posted by Ryon at 22:10| Comment(5) | TrackBack(1) | 日本代表2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月28日

U20ワールドカップ展望

7月1日から、U20ワールドカップがカナダで開催される。

この大会、以前はワールドユースと呼ばれ、2年ごとに開催されているものだが、日本は1995年以降の全ての大会に出場している。

特に1999年ナイジェリア大会では、小野・高原・稲本などの黄金世代と呼ばれるメンバー達で準優勝という成績を収めており、日本代表としての国際大会最高位を記録したが、それ以降あまり良い成績は残せていないのが現状だ。

黄金世代と呼ばれる選手達の現在の状況を考えれば、その個々の能力の高さは際だっている。ほとんどの選手がチームの主力であり、また海外クラブへ移籍・活躍している選手ばかりだ。

そこから考えると、それ以降の大会で良い成績が残せないのは、選手の質の問題にも思えるが、しかし、実際には現在の日本代表では駒野や阿部、今野などの中核を成す選手もいるし、松井・大久保・平山のように海外で活躍した選手もいる。

才能から考えれば、多少の差はあってもそれほど大きな差ではなかったのではないか?という気もする。

選手の質以外の違いを捜すと、監督の違いが気になってくる。

ナイジェリア大会ではA代表の監督も兼ねていたフィリップ・トルシエがチームを率いたが、この部分こそが結果を残せたか残せなかったかの、大きな違いだったのではないか。

この世代の強化にA代表クラスを率いるような監督を雇う国はそれほど多くは無いだろう。つまりどの国の監督も世界大会を戦うには経験不足であり、そこでは優秀な監督が率いたチームにアドバンテージがあるような気がする。

ナイジェリア大会ではA代表クラスの監督であるトルシエが指揮する日本代表は、他の国よりも戦術的に優れていた可能性がある。特にフラット3というような守備戦術を徹底的にトレーニングした事で、この世代の中では際だって完成されたチームになったのではないだろうか。

では、今回のカナダ大会はどうだろうか?

今回のチームにはすでにJリーグでレギュラーを確保している選手や、A代表に招集された選手も多い。つまり個々の選手の能力や経験値で言えば、過去のチームよりも優れている可能性が高い。

しかし、監督の手腕は未知数であり、この部分で不安要素があるのも事実だろう。

今日のサンスポの記事では守備の連携に時間を割いている様子が出ていたが、オフサイドトラップの練習を始めて取り入れたという様な事が書いてあった。

うーん・・・ちょっと不安である。


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posted by Ryon at 16:55| Comment(5) | TrackBack(1) | 日本代表2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月21日

アジアカップをどう見るか

7/7から始まるアジアカップをどの様な位置づけの大会とするかで、サッカーファンの意見が分かれている。

サッカー協会としては、順位などのノルマは課さないというスタンスなのだが、3連覇がかかる本大会の成績によっては監督更迭なども考える必要があると考えているサッカーファンも多いようだ。

この話題はかなりデリケートなテーマのようで、ブログが炎上気味になっている所も見受けられた。そこから考えるとパスしたほうが無難な話題なのだが、でもちょっとだけ触れてみようかと思っている。

私としては、当然優勝を目指してもらいたいとは思っているが、だが優勝じゃなきゃとか、ベスト4じゃなきゃというようなノルマは必要ないと思っている。むしろ、グループリーグで敗退したとしても、それ以上に可能性を感じさせる内容であればOKだ。

結果も内容も伴わない場合は、その理由を分析する必要があるが、その場合でも更迭を決めるには時期が早すぎると感じている。

ワールドカップ出場が当面の目標ではあるが、最終的には世界と対等に戦えるチームを作ることが目的なのだから、その為に必要な事を、このアジアカップではやって欲しい。

アジアカップで優勝することはコンフェデレーションカップの出場権を得る事に繋がり、その経験が世界との距離を測ることにも繋がるだけに非常に重要なことだとは思う。また、W杯出場がアジアから4〜5チームと考えれば、ここでベスト4になる事が最低限のノルマにも思える。

だが、トルシエ、ジーコと2大会連続で優勝したチームがW杯でどんな成績だったかを思い返してみれば、アジア王者の称号にどの程度の重みがあるのか? もう一度よく考えてみる必要があると思うのだ。

トルシエジャパンは内容でアジアを圧倒して優勝した。しかしその後のフランスとの親善試合で、アジア王者と世界王者との間のとてつもない距離を思い知らされた。
ジーコジャパンは完全アウェーの環境で、あきらめないメンタルと粘り強さを発揮しギリギリでアジアを制した。その後のコンフェデレーションズカップでは欧州チャンピオンギリシャを破り、王者ブラジルと互角の勝負を見せたが、ドイツでは惨敗した。

『アジアカップに優勝した事で、チームが強くなった』とハッキリ言い切れるかと言えばNOだろう。

アジアカップという大会でもっとも重要なことは、ライバル国の現状を把握することと、ライバル国の今後の伸びしろを正確に掴むこと。そして、日本代表の現状と他国との力関係を知り、W杯予選に生かすことではないだろうか。

日本人から見れば、”アジア王者”という肩書きも良い響きではある。しかし、世界から見れば無いに等しい称号だろう。私としては世界の強豪国から恐れられるような日本代表を見てみたいわけで、アジア王者の称号はその為の必須項目では無い。

あまりノルマなどと堅苦しく考えず、今は日本代表の将来性を感じる事が出来るような大会になることを強く望む。


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posted by Ryon at 22:25| Comment(2) | TrackBack(1) | 日本代表2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月13日

日本化の行方

いつも興味をそそられるオシム語録。日本代表に関わるもので今のところ特に重要と思われるキーワードは『考えながら走る』『ポリバレント』『日本化』といったところかと思うが、その中の『日本化』について、現在発売中の『サッカー批評 issue35―季刊 (35)』が特集を組んでいる。

『考えながら走る』も『ポリバレント』も、『日本化』の為の要素の一つであることを考えれば、この『日本化』こそがもっとも重要なキーワードと言える。

日本化とは『世界のものまねではない、日本人の特徴を生かしたサッカー』ということなのだろうが、では日本の特徴とはどのようなものなのだろうか?

サッカー協会技術委員長の小野剛氏の言葉を借りれば、『瞬間的なスピード』『スタミナ』『皆で一生懸命やっていく資質』『コレクティブな中での創造性』という様な要素がそれに当たる。

ではこれらを組み合わせて最大限の効果を発揮するサッカーとはどんなものになるのか?

ここまでのオシムサッカーを見ると、『数的優位』『運動量』『3人目の動き』『適応力』というようなキーワードが浮かんでくる。
しかし、これらのキーワードもよく見てみるとレベルがあり、最も重要な要素は『数的優位』で、その他の要素はこの『数的優位』を作るための方法にしかすぎない。

攻守で常に数的優位を作り出すことができれば、”点を取りやすい・点を取られにくい”という環境が実現する。
ではどうすれば、そのような状況が出来るのかというと、90分走り回る事(運動量)、コンビネーションを高めること(3人目の動き)、適切なポジショニングを取る事(適応力)などが高度に実行できる様になった時ではないだろうか。

現在の日本のサッカー界はA代表を先頭に、各年代の代表がほぼ同じコンセプトで強化を行っている。これは、オシムが考える『日本化』を実現するためにはとても良い傾向だろう。そして、この方向性は現状ではベストの方向ではないかと思う。

だが、オシムの考える『日本化』だけが『真の日本化』だと思いこむことは危険だ。オシムが世界を知る優れた指導者であることは間違いないが、日本の日本人の全てがわかるわけではないからだ。
一つの考え方にとらわれることは進化を止める可能性がある。

今、Jリーグで最も面白いサッカーをするヴァンフォーレ甲府の大木監督は、日本化には30年くらいの年数は必要ではないかとコメントしていた。混沌としたカオス状態のなかで、色々なスタイルが日本中から出てきて、それらが時間をかけて一本の線のように繋がってスタイルに定着するという考え方だ。

日本よりも長くサッカーをやっている国はいくらもあるだろうが、スタイルを語れる国などはブラジル・イングランド・オランダ・イタリア・ドイツなどの歴史のある強国だけだ。そこから考えれば、日本のスタイルを定着させるという作業はとても時間のかかる難しい作業だと思われる。

日本のサッカーの歴史など世界から見れば大したものではない。まだまだスタイルを語るには日本のサッカーは子供過ぎるのかもしれない。

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posted by Ryon at 00:25| Comment(5) | TrackBack(0) | 日本代表2007 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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